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荒野に響く口笛と銃声の本公演Ⅰ

ウエスタンモード / 天王洲 銀河劇場

※ネタバレ半端ないです(多分)よって閲覧注意でやす。







単刀直入に申しますと、今までの本公演の中で一番好きかもしれません。
今まではどちらかと言うとキャラクター押しな部分が多かったので、ハッピーエンドではあるけど、微妙に染みが残るような感じが否めかかった(例:マ●ラ●ャモー●)のですが、今回は無駄が少ないというか、キャラクターの情報は控えめで話がサクサク進むのが気持ちよかったです。もちろんジェシー(演:小林高鹿)とロバート(演:伊藤健太郎)の経緯や、コールマン(演:tuti屋裕一)がアルバート(演:団 時朗)に付く理由等、知りたいことはありますがあくまで主人公はロニ(演:森山栄治)サイドと考えれば切り捨ててもOKな部分だと思います。
いや、自分正直コールマンはアルバートを見限るかと思ってました。ロニたちを助けるとかじゃなくて、コールマンの中で何かが冷めてしまって、後ろからズドン!と。コールマン自身はそれこそ『絵に描いたような忠実な部下』では決してないような気がしますが、彼のアルバートへの忠義の理由は知りたいと思いました。

そして個人的に気になるジェシーとロバート。特にロバートサイドは非っ常ーーーに気になります。ジェシーはまぁ何となく想像がつくので…
実は今作の中で一番好きなセリフはロバートのです。
「卑怯者ってのは、もともと臆病者なんだよ」
この前のセリフでロバートはかつてジェシーを撃った理由として「恐怖に耐えられなかった」と言っています。
彼は何に怯えていたのか?
月並みな答えですが、きっとロバート自身だったのだと思います。憧れのジェシー・ジェイムスの横に立つ自分を想像すればするほど、現実の自分とのギャップをイヤでも感じてしまう。こんな足手纏いと言われる自分じゃ、いつかジェシーに捨てられる。そうなった時、俺はどうなるんだろう?と考えて、その答えを付きつけられるのが怖くて、自分自身の恐怖と一緒に恐怖の根源(ジェシー)を打ち抜いた…と考えてみました。
『手に入らないなら、いらない』
こんな風に思っちゃったのかと。好きとか嫌いとかじゃなく自分が一番感情移入したのはロバートでした。


今回はココまで、次はハリー一座に書こうと思います。

by inutogeboku | 2010-11-06 20:49 | 感想